こんにちは！ マイミシン 1級縫製機械整備士の早乙女です
今回はエルナミシン・ステラ（Stella）の修理・オーバーホールです。

使用途中にミシン針が折れた後、はずみ車が１回転しないとの相談があり東京/杉並のショールームに来店されました。
早速、修理を開始します。

破損個所

開閉フラップの固定爪破損・・・4カ所の内2カ所が折れた状態です。

糸案内の固定不良・・・金具はぐらぐらで裏側からガムテープで補修されていました

まずは外装分解をし、総クリーニングします。

上部です。

下軸部です。
上下部共に摩擦汚れは多少出ていましたが良いコンディションです。

Stellaのメインモーターです。コンミュテーター（ブラシ接触部）に煤汚れが付着、汚れにより回転数低下などの原因にもなります。

全て分解し、クリーニングをします。

クリーニング後の画像です。
アマチュア部のグリスアップ、コンミュテーター部の表面研磨、鏡面磨きにより新品に近い光沢になりました。

全てクリーニング完了

各部注油・グリスアップします。

糸案内・・固定金具が無い状態でしたので中古保有パーツを使い固定します。

開閉フラップ部の補修・・・フラップに接着材で爪を固定、成型板を使い肉付し補修。

上下張力調整後の試縫いをします。縫い上がりも良好です。

下糸巻きゴム輪交換、針基線位置修正、切り替えカムの半固着除去、各部点検、固定ネジの増し締め、グリスアップ、試縫いなど全て完了しました。　

30年から50年位経過した旧ミシンも修理、オーバーホールでまだまだ現役で使えます。
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